秋田比内やを目指して大館から東大館に来ました。
大館もそんなに人気がある感じでは無かったけど、東大館はさらに輪をかけて人気が無いね。
輪をかけてって言うか、ゼロだね。
とりあえず、秋田比内やを目指して街の方へ進んでいきましょう。
まるでゴーストタウン。
車が何台か走っちゃいるけど通行人はいないし、ほとんどのお店はシャッターが下りたままです。
お正月だからお休みに入ってたり、帰省で人が少なくなってんのかもしれないけど、まるでゴーストタウンですねえ。
今僕は、街一つをまるごと貸し切りにしてもらったような錯覚を楽しめてしまう、とても貴重な時間を体験しています。
明かりがついていると安心するね。
駅から歩いて15分ほどで秋田比内やに到着しました。
ここまでの道で明かりがついていたお店はこことかばん屋さんの2件だけでしたね。
そんなかんじだったので、明かりがついている建物をみるとなんかホッとします。
秋田比内や大館本店に……早く到着しすぎた。
実は予定よりも20分くらい早く到着してしまい、店がまだ開いていなかったので近くのベンチに座ったり、商店街をブラブラしたりして少し時間を潰しました。
その間もすれ違った通行人はゼロで、車も1~2台、あとバス停にバスが留まってたっけかな。
軽くホラーを感じるくらい静寂に包まれた寒空の下で、待ち時間を潰し続けました。
そして僕は、この街を歩いていて好感が持てる要素をひとつ見つけたのです。
それはベンチが多いこと。
わりと一定距離ごとにベンチが置いてあるおかげで、休む場所に事欠きません。
なんて素晴らしいんだ。
きんかんとの遭遇。
お通しで出てきた卵の黄身のようなものは、どうやらキンカンと言うらしい。
鶏の体内で成長している途中の卵にはまだ白身も殻もなく、黄身だけが数珠つなぎになっているんだそうです。
そいつを食用として取り出したものがキンカンって事みたい。
味は卵の黄身そのもので、食感が普通の黄身よりもやや弾力があるかなって気もする。
モツとの相性もよく、なかなか美味しいです。
本店の親子丼の味を楽しむ機会がここに。
以前八戸の姉妹店で食べた秋田比内やの親子丼は、トロッとした卵に包まれた炭火焼の比内地鶏がメチャウマ!という絶品ものでした。
大館本店の親子丼も同様に絶品でございますね。
当時の感激が鮮明に蘇ります。
そうそう、これが食べたかったんだよって感じです。
うんめぇ、うんめぇよこれは。
比内地鶏の肉の味の濃さや歯ごたえと相性抜群です。
次はむね肉のタタキ。
薄切りだけど肉の味はしっかりしてていい感じ。
味的にはハムっぽい。
きりたんぽ鍋も頼んでおきましょう。
秋田で食べそびれたきりたんぽ鍋も回収しておきましょう。
きりたんぽの本場がこの大館だというのなら、むしろ秋田で食べそびれたことで本場の味にありつけたという事になるので、不運に感じてちょっとブルーな気分を引きずっていたのだけども、実は幸運の兆しだったのかもしれない。
比内地鶏スープがしっかりしみこんだきりたんぽ鍋はとても美味しいです。
ハタハタも回収しちゃうぞ!
秋田で食べられなかったシリーズその2、ハタハタ寿司も頼んでみました。
ハタハタ自体を始めて食べるんだけど、なんかブヨブヨした面白い食感ですね。
実は麹の酒味がちょっと苦手なんだけど、こちらに関してはクセがそれほど感じられず、むしろサッパリ感にうまーく貢献している感じのまとまり方をしている気がする。
全然美味しく食べられました。
鶏ちゃん焼きで再びキンカン。
鶏ちゃん焼きってなんだろうと、名前に惹かれて頼んじゃったけどちょっと失敗したなーと思いました。
モツやキンカンをちゃんちゃん焼きのように味噌で味付けして蒸し焼きにしたものらしい。
いや、美味しいんですけど、キンカンとモツがお通しとダブってしまった。
お通し、親子丼、そして鶏ちゃん焼きと、この店だけでかなりヘビーな量の卵黄を食べてる感じですよ。
あんまり体に良くない無茶な食べ方をしてしまった。
うっかりやっちまったなぁって感じです。
電車に間に合わなかったので大館までタクシーで戻る。
当初は親子丼だけ食べて撤退しようと思ってたけど、美味しそうメニューがいっぱいあったので、あれもこれもと注文しちゃったよね。
その結果電車に遅れてタクシーを呼ぶことになりました、ははは。
でも、大館駅まで600円くらいで連れて行ってもらえたので、思ってたよりは軽い出費で済みました。
東大館駅まで暗くて路面が見えず、凍ってんだか凍ってないんだか判断に悩みながら牛歩で戻り、その後は誰もいない薄暗い駅で電車を待つ、という展開よりは気分的にも良かったかもしれない。
次は青森へむかいます。
いやー、秋田は美味しいものが多くて良かったですね。
比内地鶏は最高だぜ。
次は本日のゴール地点、青森へ向かいます。
終着駅から終着駅へむかうドラマティックな展開ですよ。