5月2日に天気も良かったので運動不足解消のためのウォーキング的な意味合いも込めて、石ノ森章太郎ふるさと記念館というところに行ってきました。
石ノ森章太郎と言えば仮面ライダーの原作者ですね。
石ノ森章太郎を知らなくても、仮面ライダーを知らない日本人はおそらくあまりいないのではないかと思います。
と、まあそんな有名人の記念館が実は自宅付近にあるという情報をネットで得たので、GW中のどこかで言ってみようかなと思っていたわけなのですよ。
そんなわけで今回は小旅行の思い出話でも長々とつづっていこうかなと思います。
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石ノ森章太郎ふるさと記念館【道中編】
登米市歴史博物館前にある鹿ヶ城公園には、まだ少しだけ桜が散らずに残ってました。
来週あたりにはさすがにもう全部散っちゃうだろうなあと思いつつ素通り。
今回ここには用事はないからね。
鹿ヶ城公園を素通りしてまっすぐ歩くと、迫川とちょっと大きめの橋が見えてくるわけですが、引っ越してきてから橋の向こうに行ったことって一度もなかったので、今回初めて橋の向こうの世界に足を踏み入れることになります。
橋をこえるとモンスターが強くなるから怖いんだよな。(何の話だ)
橋の名前は鹿ヶ城大橋っていうらしい。
ちなみに鹿ヶ城は佐沼城の別名で、藤原秀衡の家臣が築城した城だったらしい。
そのあとは持ち主がコロコロ代わり、廃藩置県の時に廃城になったそうです。
中間に休憩スポットなんかも設置されていて、ちょっと洒落たスポットじゃないですか。
どれどれ……ちょっと座って景色を眺めて見ましょうかね。
……。
うん、なんもないね。
今日も平和そのものです。
さっさと先へ進みましょうか。
いままで歩道をまっすぐ歩いてきましたが、グーグルマップの道案内が「ここで曲がれ」と指示を出してきたので素直に従ったら、舗装もされていない砂利道に突入。
このまま800mまっすぐ歩けってことらしい。
オフロードに適した靴を履いてきていないのだけど、まぁいいか……。
しかし、なんもない小道だよなぁ……暇だなあ。
500m地点くらいで右に曲がれと言われたので、左の小道へ降りたらさらに荒れた砂利道に突入。
この道路で本当にあってんのかなあとかなり不安になりながら、ナビを信じてまっすぐ歩きます。
さらに300m行ったところでまた右へ曲がれと言われたので右を向いたら、道があるのかないのかわからんような景色が飛び込んできたという……。
ここをまっすぐ行けってことなのか。
本当に信じていいんだよな。
ナビは何も答えてくれない。
教えてくれ、俺たちは本当に正しいのか?
いやいや。
なんかわけわからん工事現場に来ちゃいましたけど。
嫌な予感がしてきたぜ……。
なんかゴツくてかっこいいアームを付けた重機も置いてあったり、あちらこちらにフェンスが置いてあったり、なんか物々しいところに出ちゃいましたよ。
一応まだフェンスの外側のようなので進む分には問題は無いようなんだけど……。
あー……来たよ。
思った通り通行止め来ちゃったよ……。
まじかー……。
来た道を戻ると400m近い巻き戻しだしなあ……というわけで、横っちょに少し戻るだけで済みそうな脇道があるようなので、そっちに進むことにしましょう。
脇道に廃棄された貨物車両がいい感じのサビ具合でおいてあったのでパシャリ。
こういうの家とかに改造したら秘密基地みたいで面白そうです。
脇道から抜け出てからはひたすらに田んぼと民家ばかりが延々と続く何もない道をひたすら3キロほど歩きました。
音楽でも聞きながら歩く準備でもして来ればよかったなあ。
ここまでのどかだとは思いませんでしたよ。
何もない田舎道を延々と歩いていると、ついに「石ノ森章太郎ふるさと記念館」の文字の書かれた看板が見えてきました。
いやぁ……なんか歩くのがだるくなってきていたので助かった。
帰り道も同じ道だと思うと滅入ってくるので今は考えないようにしておこう。
ちなみに自分が写真を撮っている地点のちょうど真横くらいに小さなラーメン屋とリサイクルショップがあるのですが、その裏手の方からドラムの音がけたたましく聞こえてきてちょっと騒がしかったです。
近所迷惑だとか怒られてそうな勢いだったけど、大丈夫なんだろうか。
記念館の隣にある電気屋さんの前に003のオブジェが置いてありました。
……こういっては失礼かもしれないが、周囲の人通りがほとんどない閑散としているド田舎っぷりから考えると、もっとほったらかしでボロボロになっていてもおかしくないんじゃないかとも思うんだけど、塗装ハゲもほとんどない綺麗な状態でおいてあるのに少し驚きました。
少なくとも私の故郷の観光施設だったら雨風でボロボロになってもこんな綺麗に補修したりしないだろうね……お金がかかるから。
というわけで、非常に素晴らしいと思います。
石ノ森章太郎ふるさと記念館【記念館編】
とうとう記念館に到着してしまいましたよー。
003のオブジェと同じで建物が結構綺麗にメンテナンスされているのがうかがえます。
2000年にオープンってことなのでもう17年も経過しているわけだけど、そんなに古い建物だとは感じさせないのはすごいなと思う。
門前には009のオブジェが置いてあります。
服が白いのはおそらくアニメ第一期モデルだからだと思われます。
アニメ第一期ではジョー一人だけが白い戦闘服だったはず。
敷地に入ってすぐの自動販売機は石ノ森章太郎キャラクター満載なスペシャル使用になっていました。
横側にもびっしりイラストが描かれています。
玄関前通路のショーウィンドウにはロボコンやスカルマン、仮面ライダーのグッズ商品が展示されていて、記念館の中に入らなくてもそれとなく雰囲気くらいは楽しめる感じになっています。
ちなみに拝観料が発生するのは中の展示物を見る時だけなので、基本的には外観や周辺を歩く分には無料です。
エントランスに入ると仮面ライダーオブジェや歴代ライダーのフィギュア、自分の顔をはめて写真が取れるブースなどが置いてありました。
中の方もよく整頓されてて綺麗な感じです。
常設ブースは石ノ森章太郎氏にゆかりのある展示物ばかりだけど、反対側の企画展示室の方にはやなせたかし展やエヴァンゲリオン展などの石ノ森プロ作品以外の展示も行われているようです。
ちなみに今回は石ノ森章太郎について語ろうという、石ノ森章太郎にゆかりのある漫画家やかつてのアシスタント、編集担当などから石ノ森さんの人柄や面白エピソードなどを集めた展示企画をしていました。
右を向いたら歴代ライダーの生首が大量においてありました。
ずらーっと首が並ぶとちょっと怖いな。
展示室は常設、企画ともに撮影禁止となっているのですが、一部こんなかんじで撮影ブースが用意してあったりします。
こちらはサイボーグ009と一緒に写真が撮れるブース。
ちなみに受付の人に聞いたらエントランスだけは写真撮ってもいいって言われました。
外は特に制限していないので好きなだけ撮ってくれよな、ということでした。
これはファンタジーワールドジュンの撮影ブース。
銀髪のイケメンなので、今でも全然通用しそうなデザインだよなと思う。
これは仮面ライダーにライダーキックをお見舞いされている俺、が撮影できるブース。
今回はこの3つのブースだったけど、企画展の内容によっては別のものが展示されている可能性はある。
初めてきたからその辺よくわからないけどね。
んで、撮影禁止だったので写真はないけど、この後常設企画展にも行ってきました。
常設の方にはトキワ荘時代に石ノ森さんが住んでいた部屋が再現されていたり、石ノ森章太郎原作作品のテレビシリーズを延々見続けられるブースがあったり、ゆかりのある作家さんが書いた石ノ森キャラの扇子が飾られていたりしました。
トキワ壮の水道の蛇口、みたいなしょーもないものまで展示されていてなかなか面白い。
原哲夫の書いたサイボーグ009のキャラクターがどうみても北斗の拳のキャラクターがコスプレしているようにしか見えなかったのが笑えた。
2時間ほどかけて一通り見終わったので外に出てきました。
なんだかんだ言ってかなり楽しめました……悪くなかったね。
ここは玄関前の庭園スペースで、奥の方に石ノ森キャラクターのイラストパネルが点々と飾られています。
池には何かいんのかなーと思って眺めて見たら、メダカがいました。
メダカはどうやら石ノ森さんの少年時代にゆかりのあるものらしいです。
石ノ森章太郎記念館【たばごや編】
記念館も一通り見終わったので、ちょうどいいのでおとなりの「たばごや」という食堂でお昼を食べていくことにしましょう。
「たばご」というのはどうやら「一服する」ということらしい。
農作業の合間にある休憩時間にご飯を食べたりすることなどを「たばご」というんだそうです。
なのでこの店は、たまご屋でもタバコ屋でもなく、軽食屋です。
他にもワークショップなどの地域企画などにも使われているらしい。
んで、中は結構雰囲気があってオシャレな感じなのですよ。
写真には写ってないけど、後ろの方には地域特産品や駄菓子が売っていました。
ランチメニューの3品中2品が歌津産のタコをプッシュしたのがなんか個人的に面白かったので、たばごやカレーを頼むことにしようと思います。
入口の看板にも書かれていたのでホヤパスタも気になったんだけど……。
これはまた来る機会があったら頼むことにしよう。
多分、この店のウリはこのパスタです。
ド田舎の食堂とは思えない洒落たカレーが出てくるじゃないですか……。
オクラと福神漬け、らっきょうまでついてくる豪華仕様。
これで700円なのは結構うれしい感じですね。
ただのジャガイモじゃなくてポテトチップスとフライドポテトが入っているのがまたシャレオツです……。
しかも全然アリな感じだし。
カレーにポテトチップス入れるの自分も真似しようと思います。
これちょっと好きなやつだわ。
ちなみにカレーの味はまあ、普通に美味しい感じです。
こんなもんでしょう。
なんか可愛かったのでにゃんこ最中もデザートに頼んじゃいました。
大体わかってたけど、口の中に張り付いた最中に水分を奪われました。
まあ、最中だし仕方ない。
門前に出て正面をみたら仮面ライダーのオブジェを発見。
来るときは気づかなかったなあ。
仮面ライダーはメンテされているのに、掲示板はほったらかしっていうのがちょっと面白い対比だと思います。
石ノ森章太郎記念館【生家編】
次は石ノ森章太郎の生まれ育った生家を見学します。
ここは拝観料も何も発生しないので、完全無料で見学できるそうです。
しかも撮影も全然オッケーらしいので、気軽に写真が取れます。
玄関をくぐってすぐは事務室などがありました。
このスペースはもともと商売をしていたらしく、かなり広いです。
石ノ森さんが愛用していた椅子と小さいころに遊んでいた木馬が展示されていました。
ちょうどいい狭さで、座ったら確かにリラックスできそうな形をしている気がする。
戸が外されていてオープンになっているけど、もともとは食事をする部屋や石ノ森さんの家族の住んでいた部屋などに割り当てられていたそうです。
一番奥の方がお姉さんの部屋だったかなあ……
お姉さんの作った人形とかも展示されていました。
ちょっと顔の怖い人形だったのであえて写真は撮らなかったけどね。
戸棚や押し入れなどは当時の状態をそのままに保っているので、結構ボロボロです。
奥の方にトイレとかがあるんですけど、そっちの方は整備されていたので、ある程度は補修して使ってるんだと思いますけどね。
もしかしたら公民館的な集会場としても使われてたりするのかもしれないなあ。
二階に上がるとなんと石ノ森章太郎が子供のころに使っていた子供部屋に入ることができます。
壁際に置いてあるバランスの悪いライダーは石ノ森さんの母校であ石森小学校から寄贈されたものらしい。
どうでもいいが、到着したときに聞こえていたあのドラムの音がまだ聞こえてきている……。
まあ、この建物の目の前だししょうがないか。
石ノ森さんが中学三年生の時に作った松笠の亀。
鶴も作ったらしいけど、それは紛失したらしい。
これは石ノ森さんが宝物を入れるのに愛用していた箱らしい。
勉強机や電気スタンドなども展示されていました。
石ノ森さんも中学校の授業で本棚作らされてたんだな……。
本棚作るの多分誰もが通る道だよなあ。
私はこんな引き出しまでつけちゃう器用なものは作れなかったけどね。
石ノ森章太郎記念館【ラストスパート編】
記念館も生家もひととおり見終えたので、あとは帰るだけかなと思ったんですが、せっかくなので周辺を一回りしてから帰ろうと思いあるいていたら、郵便局でさるとびエッちゃんのオブジェを発見。
ガソリンスタンドのほうにロボコンのオブジェもありました。
相変わらず手入れが行き届いていて綺麗です。
お腹のところに景色が映りこむくらい綺麗です。
んでラストは小道の奥にある神社を目指します。
歩いていて気付いたけど、この辺って結構立派な門を構えていたり、家の裏にでかい蔵を持っている家が多いんだよね。
昔は裕福な家計の人が多かったのかしら。
神社にもちゃんと石ノ森氏のエピソードが書かれた看板が用意されていました。
石ノ森さんにゆかりのある著名な漫画家の書いた絵馬が奉納されているらしいんだけど、それはでかいイベントの時じゃないとみられない感じっぽい。
ちょっと残念。
まあ、野ざらしにして置いたら不届きな輩にパクられてしまいますからな……。
これが石ノ森さんが少年時代によく遊んだ神社らしい。
確かに神社の手前に開けた遊び場があって、子供が走り回るにはちょうどよさそうです。
広場スペースのところには滑り台やシーソーなどの遊具が置いてありました。
こういうのが置いてあるとなんかこう……絵になるよね……!!
多分、一般的には神社の中に遊具なんか置いてないよなと思うので、結構珍しい絵面のような気もする。
ちなみに遊具はだいぶくたびれているので、もう使われてないような気もする。
石ノ森さんとは別に、阿部静枝という歌人の歌碑も置かれていました。
歌手のあべ静江とは別人です。
議会議員などもやっていた人らしいよ。
まとめ
はい、そんな感じで以上が石ノ森章太郎ふるさと記念館レポートになります。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
前編とか後編とか分けるほどでもないと思ったので、ダラダラと縦に長くまとめてしまいました。
このあとはもう、何もないあの空虚な道を、ひたすら虚ろな顔をして歩き続けました。
往復8キロの長い散歩道は運動不足の体にはちょっと大変でしたが、私としては結構色々と楽しめたので満足しています。
ホヤパスタを食べなかったのがあとからジワジワ後悔に変わっていき後を引いたため、何かまた面白そうな企画展でも開催されるときにでもまた再訪してみようかなと思います。
他にも何か面白そうな場所を見つけたら、観光に行ってみたいですね。
できる限り、徒歩で。