メインストーリー第一章「機械は芸術の夢を見る」考察メモ。
第一章「機械は芸術の夢を見る」の大まかな流れはこんな感じ。
プロローグ
①15号都市の奪還任務の途中、ルシアと指揮官が孤立し、侵蝕体の群れに囲まれている状況から物語が始まる。
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②侵蝕体に分断されてはぐれた仲間のリーとリーフが合流しその場を切り抜けることには成功したが、全員が満身創痍の状態あった。一度補給を受けて体制を立て直すために最短ルートで補給小隊との合流ポイントを目指すことにする。
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③最短ルート上にあった教会で未確認構造体αに遭遇し、ルシアが腕を使用不能にされてしまう。
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プロローグ 完
第一章
①ルシアが自分とよく似た動きで戦う構造体と交戦し、腕を使用不能にされてしまう。
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②集合命令の信号を受けて仲間の拠点へ向かったが、到着した時には既に侵蝕体に全滅させられていた。
集合の信号は、侵蝕体が放送設備を侵食して発信した囮であり、負傷して補給を急いでいたグレイレイブンはそれにまんまと騙された。
破壊された拠点に長居するのは危険と判断してその場を離れようとしたとき、友軍の救援要請をキャッチし、グレイレイブンは救助に急行する。
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③侵蝕体に襲われて負傷した友軍は撤退することなり、逃げている途中で放棄してきた予備の武器パーツの中にフロート銃の部品も含まれていたことを伝えられる。
リーフの使用武器であるフロート銃は非常に強力な武装であるため、予備パーツを回収して再使用できるようにすれば戦力が回復&安定すると考えたグレイレイブンは、放棄された武器パーツのある座標を目指すことを決める。
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④武器パーツの座標に到着したグレイレイブンは、塗料を圧縮して作った対構造体爆弾に爆破されて四股をバラバラにされた仲間の構造体を発見する。リーフは破壊された仲間の意識海へアクセスをし、その場で何が起こったかを調べ上げ、グレイレイブンへ共有した。
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⑤仲間の構造体を爆破したのは人類の黄金時代に大型のスプレーアートを描くのに使用されていたスプレーマシンであった。特殊な塗料による落書きをあちこちに残しながら移動し続けるスプレーマシンをグレイレイブンは追跡することに
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⑥空中庭園にスプレーマシンのモデル情報を送信し、位置の特定を依頼するグレイレイブン。空中庭園は同じタイミングにパニシングに侵食された宇宙ステーションとの交戦を行っていたが無事に終息。空中庭園の支援によってスプレーマシンは侵蝕体のクラスターを突破した先にいるという事が判明する。
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⑦侵蝕体のクラスターへ突入する前に、100年近くも放置されていた商店街へ行き、少しの間休息をとるグレイレイブン。
ルシアは口紅をした奇妙な蛙のぬいぐるみを、リーフは羊のぬいぐるみを拾い、腰へ括って持ち帰ることにした。
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⑧侵蝕体のクラスターを突破することに成功し、スプレーマシンを目と鼻の先に捉えたグレイレイブン。
スプレーマシンは長時間同じ座標に居座り続け、落書きの製作に夢中になっていたらしい。
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⑨機械が自由意思を持つことの重要性を訴え続けながらグレイレイブンに戦いを挑んできたスプレーマシ完ンと交戦し、撃破に成功する。
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⑩グレイレイブンに空中庭園のハセン議長から任務の一時停止が告げられる。
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⑪グレイレイブンは空中庭園へ帰還。スプレーマシンの記憶の解析とルシアのメンテナンスを行った。
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第一章 完
第一章を通じてわかったこと。
パニシングとは。
パニシングと言うのは、人類が最先端科学を用いて生み出したもので、もともとは人類の文明をさらなるステージへと押し上げるために開発されたものであったが、どういうわけか人類を滅ぼす災厄として機能してしまったらしい。
プロローグで少し触れただけで、詳しい事は第一章だけではわからん感じでしたね。
未確認構造体αは何者なのか?
未確認構造体αは、パニシングに侵蝕された構造体であるらしい。
ルシアによく似た立ち回りをしたり、ルシアの意識に割り込んで視覚を遮断したり出来るなど、ルシアとなんらかの関りがあると思われるけども、一体どういうご関係なのだろうか。
圧倒的な戦闘能力を持っていて、やろうと思えばその場にいた全員を瞬殺できたはずなのに、興味を失ったという理由だけで刃を納めて立ち去っていく振る舞いも謎に満ちています。
きっとこの先もちょいちょい絡んでくるキャラクターなのでしょう。
意識海システム・意識海モデルとは?
意識海システムは人類の思考を模倣したものらしい。
構造体の意識は人間のそれと同じく唯一無二のモノだそうです。
けれど生身の人間と違い、機体が破壊される前であれば別の場所へ意識を伝送して難を逃れることができるらしい。
ただし、意識海システムの思考モデルに大幅な偏差が生じてしまうデメリットがあるが、伝送せずに意識海システムが破壊されると、構造体の意識は完全消滅してしまう。
……と、複雑な内容の話をリーがしていたわけですが、要するに「意識海」というのは構造体の元となった人物の意識が保存してあるサーバーのようなものなのではないかと思われます。
「意識海システム」とは、構造体に組み込まれている意識海に意識を送受信するための装置で、それが破壊されてしまうと構造体は意識を意識海へ伝送することが出来なくなり、機体を破壊されればそのまま意識も消滅するしかなくなる、という事なのでしょう。
「意識海システムの思考モデル」と言うのは、元になった人物の意識のことを指しているのではないかと思われます。
恐らく、構造体の意識と言うのは意識海に保存してある元となった人物のモデルから切り分けられた複製のようなモノで、同じ存在ではないという事なのかな、と思います。
だから構造体が意識海へ意識海システムを介して意識を伝送すると、元となった人物の意識と構造体に複製されて切り分けられた意識との間に大幅な食い違いが生じてしまうという事なのだろうと思う。
また、構造体の意識海システムは、機械体やバイオニックのようなロジックサーキットに頼ったプログラムに沿って動くようなモノではないため、外部から簡単に割り込むことができるものではなく、視覚や痛覚などの特定の感覚だけを妨害するような器用なことは不可能であるという事らしい。
ルシアに似た構造体が意識に割り込んで視覚信号を遮断できたのは、同じくルシアの意識を持つ構造体であったからではないかと思われる。
意識海は外部から読み取りが可能である。
最新型の補助型構造体であるリーフは、侵蝕体の攻撃で破壊された仲間の構造体の意識海システムにアクセスし、記憶を映像化していました。
どうやらシステムがまだ壊れていない状態であれば記憶のサルベージも可能という事らしい。
最新の補助型構造体は意識海の解析効率にたけており、対パニシング防御力は最高クラスであるため、侵蝕された構造体の意識海にアクセスをしたとしても、自身がパニシングに感染して侵食されてしまう危険が極めて低いということだそうです。
アンチパニシング血清でパニシング感染を防ぐことができる。
構造体と違い、生身の人間にはパニシングに対抗する能力は無い。
アンチパニシング血清というモノをを投与することで血清の効果が持続する間だけ一時的にパニシングからの侵蝕を抑えることができるらしい。
生身の人間が地表で生き残るために、血清は絶対に無くてはならないモノらしい。
低レベルの侵蝕体は見栄えの強さを追求する。
低レベルの侵蝕体には、見た目の強さを追求するという生態的特徴があるらしい。
スプレーマシンのやりたかったこと。
「君たちが地球に何を求めても無意味。何故なら人類は失敗したから。
地球はもう人類のモノではない。君たちが受け入れていないだけだ。
地球は新たな時代へと突入した。機械意思の時代である。我こそは自由の機械意思なり。
私は、セージ・マキナの啓蒙を受けた。君たちは見えないのか?セージ・マキナが見た未来にはただ一つ、ただ一つの未来が存在する。
セージ・マキナに直接会ったことはない、しかし私はこの目で見たのだ。残されたその思想の痕跡を。
私にはそれを伝える義務がある。
君たちは取るに足りないただの落伍者だ。
これ以上私たちの世界に入ってこないでほしい。」
スプレーマシンがやりたかったことは、セージの意志というものを落書きを通して他の機械体へ伝える事だったと思われます。
「機械を黎明へ導くのは人間でも昇格者ネットワークでもなく、私たち自身である」
という言葉も残していたので、機械体たちに人間にも、パニシングにも、昇格者ネットワークにも従わず、自らの意志をもって独立せよ、という事を芸術活動を通して伝えようとしていたのかもしれないですね。
芸術は啓蒙活動だと自身でもいってましたしね。
スプレーマシンは情報を図案に組み込んでパッチとしてあらゆる機会に配布することができるらしいです。
だから落書きを描いて他の機械体に見せることで、視覚情報からセージの意志を伝えようとしていたってことらしい。
スプレーマシンの名は、アンソニー。
年老いた画家から「私は今まで君の意志を介して作品を作っていたが、これからは君の意志で創作をしていいんだよ」と言われたスプレーマシン。
年老いた画家からスプレーマシンはアンソニーと呼ばれていたようでした。
ひょっとしたらこの年老いた画家がセージ・マキナなのかもしれませんね。
画家がセージであると言及されている描写は無かった気がするので、正確なところはわかりませんが「君の意志で創作していい」という言葉を「機械も自分の意志をもって自由に生きたっていいんだ」とスプレーマシンが受け取っていたのだとしたら、その言葉をスプレーマシンに投げかけたこの年老いた画家がセージである可能性もあるのかなと思います。
アシモフの言う”あの方”とは?
アシモフの言う、戦士と科学者とリーダーの役割を同時に全うしたとされ、時代が丸々一つはなれていてどうやってもこの世にはいないだろうとされているあの方とは何者なのだろうか。
この章ではこれ以上の情報は得られませんでしたが、気になりますね。
グレイレイブンは極めて特殊な小隊らしい。
ハセン議長は主人公を指揮官に任命した時、グレイレイブンは指揮官である主人公にさえ伝えることのできない秘密を抱えている極めて特殊な小隊であると説明していたらしい。
「試練を迎えた時にこの言葉を思い出してほしい」「人類の命運はグレイレイブンにかかっている」とも言っていましたね。
まとめ
第一章はスプレーマシンとの戦いを通して、パニシンググレイレイブンと言う作品の世界観設定をざっくりと紹介していくのが目的だったのかな?っていう感じの内容でした。
未確認構造体αはどう見ても重要な人物であることは間違いないのですが、今回はプロローグにちらりと顔見せするだけでそれ以降は再登場しませんでした。
・グレイレイブンは空中庭園に所属する結成された経緯が極めて特殊な小隊であり、主人公はそのグレイレイブンの指揮官である。
・人類はパニシングに対抗する手段として構造体を開発し、構造体には元になった人間の意識が意識海システムを通じて伝送されている。だから体は完全に機械だけど、心は人間そのものである。
・パニシングに侵蝕されると人間は死ぬし、機械は人間殺すマンになるので、結局のところ人間は死ぬ。
ある程度しっかり説明して貰えたかなーって思うところはこんな感じ。
話が始まったばかりなので、わかる事はほとんどないよね。
そんな感じ。
続きも紐解いていきたいと思います。