①プロトタイプのニアソウルワーカー「シオン」との戦いは、主人公の敗北で終わったはずだった。
しかし、致命傷を負って意識を失ったはずの主人公は傷一つない状態で目を覚まし、相対していたはずのシオンは自分にとどめを刺すことなく、忽然と姿を消した。
モニター越しに戦いを見守っていた調査チームも、主人公が倒れるところまでは観測していたが、その直後に起こった器材不調で戦いの顛末が確認できていなかった。
ただ一人、金色の鎧を着た謎の女性(ロスカー)だけが、真実を知っているのである。
②ロスカーとシオンが消えた後、クラウドリーム全域には、「異常空白」と呼ばれる現象が発生していた。
異常空白とは、本来の空白とは発生状況や性質の違う空白の事を指す。
今回の異常空白は「理想空白」と呼ばれ、自由に出入りできる上に、出る際に記憶も失わない特殊な空白なのだという。
③主人公は引き続き、ニアソウルワーカー捜索を続けるつもりだったが、スタリーフォレスト連合から捜索部隊に新たな指令が下る。
ニアソウルワーカー捜索部隊の人材の大半を、異常空白突入部隊に編入させるというのである。
一般人であるサラはルインフォートレスに残って調査を続けることになったが、主人公、マーティン、アマンダはロコタウンに出現した理想空白の調査に駆り出されることとなった。
④ロコタウンに発生した理想空白は、主人公が出てきたロコタウン周辺にある空白の中でも、とりわけ巨大な空白の事であった。
ロスカーとシオンが消えたのと同じ時期に活性化し始め、自由に出入りできるようになったのだという。
安全のためロコタウンの住民は避難させられ、その変わりにE.S.Pと呼ばれる連合の異能力部隊が現地入りしていた。
⑤マーティンは異常空白調査チームの指揮官、アマンダは空白内部での通信を担当するために現地入りしていた。
アマンダは、空白の中に伝説のソウルワーカー「テネブリス」の名を語る人物がいたことを主人公に共有する。
テネブリスは空白内部に居た頃の主人公を知っているらしく、興味を惹かれた主人公は声をかけに行ってみることにした。
⑥テネブリスが言うには、今の主人公はかつての主人公とは目つきも話し方も雰囲気も違い、完全に別人なのだという。
かつての主人公とは別人として接することにしたテネブリスは、出会った時に失礼な物言いをしてしまったことを詫びた。
⑦この空白で出会った方のテネブリスは、空白の外で伝説のソウルワーカーとして活躍した英雄テネブリスのソウルスピリット(分体)であるらしい。
本体の欲望によってどんな姿にでもなることのできるソウルスピリット。
このテネブリスの分体は、空白から出る時に「空白に残りたい」と思った心が具現化したものらしい。
⑧主人公は空白内部に居た頃の自分のことを聞かせてほしいとテネブリスに頼んだが、断られてしまった。
しかし、話せないのはまだ主人公の事を完全に信用することが出来ないためであり、グラスカバーキャンプでの主人公の働きを見守り、本当に信頼し得る人物であると判断できたらその時は必ず伝える、とした。
⑨空白の異常現象であると思われる、異様に高い数値のエナジー反応が近くの建物から感知された。
E.S.P部隊も侵入することができない巨大なエナジー反応の発生場所へと、ソウルワーカーである主人公が調査に向かう事となった。
⑩建物内にはラピッドフレイムのヴェシ達が多数徘徊しており、主人公に攻撃を仕掛けてきた。
テネブリスの話によれば、外の世界とは違い、空白に送られてきたヴェシ達は無駄な衝突を避けるため、人間とは敵対してはいなかったという。
マーティンは、理由は不明だが、グレイスシティで戦ったラピッドフレイムの残党が我々と同じ様に異常空白によって送り込まれてきたものではないか、と推測した。
⑪テネブリスも、とうの昔にグラスカバーキャンプ周辺からは物資が枯渇してしまっており、ヴェシ達が駐屯しているとは考えにくいとし、まるで主人公たちがやってくるタイミングを狙いすましたかのように出現したヴェシ達に違和感を感じていた。
⑫生存者の捜索のために、スピリットパスファインダーを設置することになった。
サラ博士の見立てでは、異能力者を生み出す空白の内部はソウルエナジーで充満している可能性が高く、エナジー反応が多すぎてどれが生存者か判別できない状態になってしまう可能性が高いらしい。
無駄骨になる可能性が高いと感じつつも、上層部からの命令を無碍にも出来ないマーティンに依頼されて主人公は、装置を設置するために作戦地点を目指すこととなる。
⑬予想に反してスピリットパスファインダーは周囲のソウルエナジーを一切感知しなかった。
それどころか、部隊にいるソウルワーカーや他の異能力者などのソウルエナジーも感知できなくなっていた。
故障とは別の原因が隠れていると思われたが、その原因に辿り着くための手掛かりすらない状態であった。
⑭アマンダが「いよいよ」や「来た」などの言葉や、気持ち悪い笑い声などがノイズ交じりに聞こえてくると主人公に情報共有した。
現在、解析中であるという。
⑮E.S.P部隊がラピッドフレイム残党の本拠地を特定した。
意図は不明だが、エナジーを収集するための兵器「フレイムテンペスト」も確認されたらしい。
後続の部隊が安全に空白内部へ突入できるように、主人公はラピッドフレイムとの戦いに終止符を打ちに行く。
⑯ラピッドフレイムが撤退し、安全が確保されたため、フォーチュン部隊が空白内部へ進入してきた。
ミリアムは空白内部にテネブリスがいることを知って動揺していた。
どうやらテネブリスとは親密な関係であったらしい。
⑰幻を見せられたり、突然おかしな場所へ移動させられたり、奇妙な事ばかりが起こる得体のしれない場所が周辺地域で発見された。
E.S.P部隊では危険すぎて足を踏み入れることのできない場所であるため、ソウルワーカーである主人公が調査へ向かう事となった。
⑱調査に向かった先は、かつてエドガーの人形部隊と戦った場所や、地下鉄のホームなど、おかしな場所へ次々移動させられる奇妙な場所だった。
そして、最奥に待ち構えていたのはかつて打ち倒したはずのビックパペットであった。
⑲テネブリスから、空白内部はデザイアエナジーに満たされた場所であるという事を説明される。
スピリットパスファインダーが作動しなかったのは、充満しているエナジーがソウルエナジーでは無かったからだ。
そして、ソウルワーカーや異能力者のソウルエナジーすらも感知できなかったのは、充満するデザイアエナジーにソウルエナジーがかき消されてしまっていたからである。
⑳デザイアエナジーとソウルエナジーはぶつかり合う消滅がある。
ならば主人公が空白内部でソウルエナジーを行使して戦えている理由や、アマンダの異能力で通信が出来ているのはなぜなのか?とマーティンはふと疑問に思ったが、答えに辿り着くことはできなかった。
㉑E.S.P部隊が青炎の道化師エドガーと遭遇したという報告をマーティンから受ける。
脅威等級の高いヴェシとの交戦になるため、一度交戦し、退けた経験を持つ主人公がエドガーの元へ向かう事となった。
㉒主人公はエドガーの元へ向かう途中、自身の声にも似た幻聴のようなものを耳にする。
エドガー討伐後、そのことをマーティンとテネブリスに伝えると、テネブリスは主人公にすぐにこの空白から立ち去る様にと言い出した。
理由は話すことができないが、これ以上空白内部に滞在し続けることは、主人公にとって危険なのだという。
主人公はテネブリスの忠告を杞憂であると言い、空白の調査を続行すると伝えた。
㉓これからも調査を続けるという強い意志を示す主人公に、テネブリスは空白を立ち去ることを推した理由を伝えることにした。
かつて空白の中で虐殺の限りを尽くしていたデザイアワーカーと言う存在がいて、主人公はその一人であったというのだ。
その頃の主人公を知るテネブリスは、デザイアに侵食されて再びその姿に戻ってしまう事を危惧していたのである。
話を聞いた上で主人公は少しだけ悩んだが、やはり決意は揺らがないという事を、テネブリスに改めて伝えた。
㉔ジャンクナイトの幻影が出現したという報告が入る。
ソウルワーカーをベースとしたソウルジャンクであるジャンクナイトに対抗できるのは、ソウルワーカーである主人公しかいない。
主人公はジャンクナイトを倒すために、幻影の発生地点へと向かった。
㉕ジャンクナイトとの交戦中に、主人公は再び自分と同じ声をした幻聴を耳にする。
痛い所を突いては安い挑発を繰り返す幻聴の声に徐々に苛立ちを覚え、とうとう声を荒げて叫んでしまう。
テネブリスは、それはデザイアの浸食に屈してしまうかもしれない危険な兆候であるとして、再び主人公を引き留めようと説得したが、主人公の意志は揺らがなかった。
㉖アマリリスの幻影が出現したという報告が入り再び幻影の発生地点へ向かう主人公。
これまでも主人公をデザイア側へ引き込もうと、空白は様々な幻影を見せてきたが、大切な友人の変わり果てた姿であるアマリリスは、これまでで最も過酷な幻影であると言える。
アマリリスの元へ向かう途中も、何度も空白は幻影の声を使って干渉してきたが、主人公は誘いに乗らなかった。
そして、アマリリスの幻影と対峙した時も、ほとんど動揺することなく冷静に戦い討伐を完了させた。
㉗アマリリスの幻影を退けた直後、何故かロイが主人公の目の前に姿を現す。
どうやら幻影を差し向けて来た黒幕はロイであったらしく、幻聴の正体はかつてデザイアワーカーだった時の自分の人格だったもので、空白内を漂っていたものを、ロイが具体化させたものであるという。
ロイは、ロスカーによって空白から追放され、デザイア人格と記憶を失った上、ソウルワーカーとして善良な人格へと書き換えられてしまった主人公を、具体化させたデザイア人格で再び上書きをして、再び主人公をデザイアワーカーとして覚醒させるために、直接出向いてきたのだという。
しかし、主人公のソウル人格はデザイア人格を跳ねのけるほどの強い信念の力を獲得しており、デザイア人格が付け入るスキは無かった。
そのためデザイア人格は主人公の肉体を支配することが出来ないまま、具体化が解けて霧散していった。
ロイは、デザイアワーカーとして覚醒させた主人公を仲間に引き入れるため、入念な準備を重ねた上でここまで誘導し続けてきたが、最期の仕上げに失敗して全てが無駄に終わってしまったと語り、消え去っていった。
㉘主人公は、空白内部で出会ったロイが、本当に以前出会ったロイと同じ人物なのかを確かめるためにグレイスシティへ向かった。
トールによれば、ロイとネーブは少し前から休暇でグレイスシティを出ているという。
ヘビーギアズに手伝って貰い、グレイスシティの監視カメラの映像を確認したところ、休暇のために都市を出た二人が、突然画面から消えていなくなる瞬間を目撃する。
しかし、ロイとネーブが怪しい動きを見せていたこと以外には手掛かりになるものは見つからなかった。
㉙主人公の報告を隠れて聞いていたポイズンは、報告の内容から、ロイがラピッドフレイムのリーダーであるフランマを屈服させて新たな支配者となった「カント」で間違いないと、トールへ伝えた。
㉚グラスカバーキャンプに駐屯中のE.S.P部隊が空白の声に誘われて駐屯地を離脱し、行方不明になるという事件が多発しているという。
主人公はケインバレル、セデュリンとともにグラスカバーキャンプへ急行し、事件の調査を手伝うことになった。
㉛異能力者たちは突然「行かなければ」と呟き、制止も振り切って何処かへ向かおうとするらしい。
主人公とケインバレルは二手に分かれて、まずは行方不明になってしまった異能力者たちの捜索を行うことにした。
㉜失踪した異能力者たちの捜索をしていた主人公に、テレパシーに干渉する形でロイが語りかけて来る。
今していることは単なる遊びであり、正義の味方になった主人公へのロイなりの贈り物をしたいので、是非とも追いかけてきて欲しいのだという。
どうやら異能力者たちはロイによって集められているという事らしい。
㉝今回捜索したエリアにいた異能力者たちは全員死亡しており、生存者を見つけることはできなかった。
状況の報告をマーティンに行った際に、話の途中で通信係のアマンダが空白の干渉を受けて苦しみだし、突然通信が途絶してしまう。
主人公は様子を見るために、一度帰還することにした。
㉞アマンダも他の異能力者と同様に空白の干渉を受けてロイの元へ誘い出されようとしていた。
マーティンの説得によって平静を取り戻し、症状は和らいだが、またいつ空白からの干渉を受けて操られてしまうかわからない。
㉟テネブリスによれば、空白はこれまでも人間に干渉してくることはあったが、ここまで直接的な干渉を行ってきたことは無かったという。
ミリアムもまた、空白の干渉を受けて精神に悪影響が出始めていたが、テネブリスと再会し、言葉を交わしたことで平静を取り戻した。
どうやら心の支えを失って弱っている人間は、デザイアの干渉による精神への悪影響がより強く出てしまうようだ。
アマンダはマーティンが、ミリアムはテネブリスが心を支えたことで、デザイアの干渉から、一時的かもしれないが逃れることが出来たという事らしい。
㊱再開した生存者の捜索中に、ケガを負って動けない状態ではあったが、まだ息がある異能力者たちを発見する。
突然テレパシーに干渉して話しかけてきたロイによれば、自分の元まで来れなかった落伍者は連れて行ってかまわない、と言う。
異能力者たちは空白の干渉によって精神崩壊を起こしており、もはやまともに話せるような状態には無かった。
主人公は生存者たちを救出し、一度マーティンの元へと帰還する。
㊲アマンダ達が調査班を結成し、離脱した異能力者達が向かっている公園地域を割り出すことに成功した。
一人一人を助けるよりも、異能力者達が集まるその公園地域へと一気に突入し、そこでまとめて救助活動を行おうという作戦を行う事となった。
主人公はケインバレルと共に、公園地域へと向かうことになる。
㊳ケインバレルは夜空の悲劇以来、勇気のソウルワーカーとしての能力を失っていた。
今回はその事が功を奏してデザイアの干渉を一切受けず、デザイア中毒にならずに主人公についていくことが出来ていたが、ソウルジャンクの攻撃を数回受けただけで弱ってしまうほどに、ソウルワーカーとしての戦闘能力は失われてしまっていた。
主人公は激戦区への突入を前に、ケインバレルのこれ以上の戦闘続行は不可能であると判断し、彼に帰還することを指示した。
㊴異能力者達の集合地点付近に当たる公園地域の制圧を完了させた主人公。
集合地点へ向かおうとする異能力者を見かけ、彼の元へ行こうとしたが、マーティンから負傷して一人で帰還することのできないケインバレルの援護を頼まれてしまい、作戦を一時中断して帰投することとなる。
㊵ケインバレルを送り届け、公園地域に集まっていた異能力者の救出も成功させた主人公。
各所に散らばっていた異能力者達の集団が、いつのまにか一つにまとまり、古い工場のようなものへと向かい始めたという報告が入る。
ロイが待ち構えている本拠地であることは確実であり、そこにも多数の異能力者達が捕まっていると思われたが、本部から撤退命令がでてしまい、これ以上救助活動を続けるために人員を割くことが難しくなってしまう。
そこでマーティンは、撤収準備を進める傍らで、ソウルワーカーと数名のサポート要員のみで救出作戦を行うことを提案。
主人公もそれに同意し、アマンダ・セデュリン・ミリアム・テネブリスを協力者に迎え、廃工場での救出作戦へと向かった。
㊶廃工場には、まるでゾンビのような変わり果てた姿にされた異能力者達が徘徊していた。
どうやらゾンビ化はロイの手によって行われたものであるらしい。
一体彼らがこのような姿になってしまった原因は何なのか?あわよくば助けることはできないか?
主人公はセデュリンに調査を行ってもらうために、ゾンビ化した異能力者やソウルジャンク達の体組織を採取するために再び廃工場へ向かった。
㊷セデュリンによるとゾンビ化した異能力者達の状態は、グレイスシティでテンペストに殺された犠牲者たちと似たところがあるという。
テンペストは普通の人間にソウルエナジーを注入して破裂させて死なせていたが、異能力者の場合はエナジーの許容量が多いため、注入されても問題なく抱えておくことができる。
ゾンビ化した異能力者達はソウルエナジーでは無く、デザイアエナジーを注入されていた。
破裂して死亡することはなかったが、デザイア中毒を起こして正気を失ってしまっているのだろう、ということらしい。
また、中毒期間が長くなると、徐々に体組織が変化して行き、人ではない異形の姿になり果ててしまうのだという。
どうやらロイの目的は、異能力者達にデザイアエナジーを注入して人体実験のようなことをすることであったらしい。
そのためにこの異常空白へスタリーフォレスト連合を誘いこんだのだ。
㊸テネブリスによると、ロイはカントと言う名で、かつて空白にいたことがあるらしい。
カントは仲間のふりをしてテネブリスに近づき、デザイアを注入しようとしたが、テネブリスが最期までデザイアの力に屈しなかったため、空白の外へ蹴りだし、一度記憶を消してから、改めてデザイア中毒にしようと考えたのだそうだ。
㊹廃工場の中で戦ってきた異能力者の成れ果て達は全て、カントの実験の失敗作であったらしい。
カントが言うには、工場の奥で今回戦わされた言葉を話す程度の知能を持った成れ果てが成功例の一つであるという。
成れ果ては主人公に敗れ、息を引き取る直前に友人であるテネブリスに届けてほしいと、ロードと書かれた手紙を託した。
㊺「すまないテネブリス、俺は死ぬことが出来なかった」
それがロードがテネブリスに当てた手紙の内容だった。
ロードと言うのは、人類が初めて迎えたソウルワーカーで、スタリーフォレスト連合の創始者である。
13年前にヴェシとの協定を結ぶ場で、何者かに暗殺されたのだ。
そのロードが、何故かロイの実験体として死してなお弄ばれているのであった。
㊻テネブリスによると、手紙を書いたのはロード本人で間違いないらしい。
ロードはテネブリスにとっても長年戦場を共にした戦友であり、空白の中でグラスカバーキャンプを立ち上げ、多くの生存者を救ったのだという。
しかし、救援のソウルワーカーとなった彼は、正義感が強すぎたせいで邪魔な存在だと思われたのか、空白に追放されてしまったらしい。
テネブリスは親友であり、尊敬する強力なソウルワーカーであったロードを、まるで玩具で遊ぶかのように弄んだカントを、なんとしてもこの世から消し去って欲しいと、主人公に願いを託した。
㊼廃工場の奥で、カントは連れ去った異能力者達と共に、主人公を待ち構えていた。
主人公に自身の最高傑作であるという成功例の実験体をけしかけたが、主人公は実験体をあっさりと退けてしまう。
カントは規格外の力を持った主人公に、ロスカーの「予定」ではなく、カントの「計画」のために使わないか?と誘いを持ちかけるが、主人公は即答で断った。
カントは虚勢や冗談などではなく、主人公を軽く捻り殺してしまえるほどの力を持っていたようだったが、主人公にその力を行使することなく、次の計画のための準備で忙しいから、と言ってゾンビにしかならないような「不適格な」異能力者達をあっさりと開放し、その場から去って行ってしまった。
㊽多くの異能力者達を救出し、廃工場での救出作戦は成功した。
最悪は避けられたが、黒幕であるカントをそのまま行かせてしまい、根本的な問題も解決していない。
もともとは空白の中にいる異能力者を多く救い出し、連合の戦力として引き入れるという目的をもって始まった調査活動であったが、逆に大半の異能力者を失ってしまうという結果となってしまい、スタリーフォレスト連合は壊滅的な打撃を受けてしまった。
そもそも、これは最初からカントの罠であり、空白内部に生存者など一人もいなかったのである。
カントの目的と、これまで未知の存在であった空白について、ある程度把握が進んだことは収穫だったが、代償はあまりにも大きすぎた。
㊾マーティンは、グラスカバーキャンプでの任務の終了を主人公に言い渡し、グレイスシティのトールたちの元へ一度戻ってみることを提案。
主人公もグラスカバーキャンプでやれることが無くなってしまっていたため、これに同意した。
グラスカバーキャンプ編 終了。
E.S.P部隊
スタリーフォレスト連合の異能力者のみで構成された部隊。
ソウルワーカーには遠く及ばないが、間違いなく人類の中では最強の部隊である。
グラスカバーキャンプの調査チームに編入され、マーティンの指揮下で空白内部の調査を行っていたが、カントが仕掛けたデザイアの誘惑に負け、隊員たちは空白の声に操られてしまう。
連れ去られた隊員たちはカントの実験体として弄ばれた。
カントが出来損ないだと判断したごく少数の隊員は主人公の説得によって解放されたが、E.S.P部隊はこの一件でほぼ壊滅させられてしまい、ウエストウォー編では戦力としてあまり足しにはならない状態であった。
夜空の悲劇
5年前、スタリーフォレスト連合に所属していたソウルワーカーや異能力者たちが、スタリーフォレスト連合に対して行った反乱事件。
スタリーフォレスト連合が、異能力者やソウルワーカーの善良さを利用して不当な扱いを行い続けてきた結果、彼らに蓄積され続けてきた連合に対する不平や不満が爆発し、伝説のソウルワーカー「テネブリス」を筆頭に「ダークムーンノクターン連合」という、対連合のための反乱軍が結成されることとなってしまった。
ダークムーンノクターン連合は「自分たちが全てのルールを新たに制定する」と言う信念を掲げて結成され、ヴェシの勢力側に加勢するという形で戦いに参加していた。
スタリーフォレスト連合側は、わずかに残った異能力者達や、ケインバレルを含めたソウルワーカー達のみで迎え撃つしかなく、ダークムーンノクターン連合との戦力差は歴然で、勝ち目が全く見えない状態だった。
人類最期の防御線と謳われたグレイスシティの最終防衛ラインも突破され、反乱を起こしたソウルワーカー達に都市を陥落されてしまう直前となっていたが、ロスカーがダークムーンノクターン連合勢力を眩い光に包みこみ、骨も残らないほどの熱を浴びせて一瞬で全滅させた。
そのため、戦いはケインバレル率いる連合側の勝利という形で終わった。
デザイアエナジー