積年の夢、家系総本山についにやってまいりました。
すべての家系ラーメンの元祖とされる家系総本山「吉村家」にやってまいりました。
実は、過去に2度お店の前まで来たことはあるのですが、待ち時間の確保が出来なくて断念しているのです。
家系ラーメン巡りが好きなのに、家系の原点を知らないのはあまりに悔しすぎると思っていて、生きているうちに絶対に来たいと思っていました。
今回は待ち時間もガッツリ確保してまいりましたので抜かりはありません。
予想通り、今回もお店の前に並んでいる人数だけでもすでにかなりの行列で、待ち時間は結構長そうです。
店の前の行列の他にも、少し離れた路地にもう一か所待機場所が用意されているらしい。
これは長い戦いになりそうだな……。
ということで、店員さんの指示に従って待機場所へ移動しました。
待機列は途切れることなく長くなっていく。
待機場所へ移動してみると、ピークであろうと思われるお昼時を外した14時過ぎあたりの時間帯にもかかわらず、長い長い列が続いていました。
しかも、僕の後ろへどんどん新しいお客さんが並んでいき、僕が前に進んでも列の長さが維持され続けているのです。
すごい……、これが総本山級の存在力というやつなのか。
今回は、席に着くまでに大体1時間50分くらいかかりました。
待機場所に指定された路地は一応日陰になってはいたのですが、真夏の猛暑の中ということで大分過酷でしたねぇ。
ありがたいことに吉村家さんは日傘を用意してくれていたので、日光の直射は回避することが出来たのですが、暑さに関してはもっと対策をしてくるべきでした。
とりあえず、飲み水くらいは持って並んだ方がいいです。
あとから聞いた話だと、運が良ければ夕方くらいから行列が落ち着いてきて、早ければ10分から20分くらいで席に案内されることもある、ということらしいのですが、基本的には2時間待ちを覚悟して行くのが良い、ということみたいです。
長い時間待ったわけですが、待機場所に出来ている行列を見て絶望して諦める人と、覚悟を決めて並ぶ人のリアクションを見るのが結構いい暇つぶしになっていました。
すごいなあと思ったのは、諦める人の数よりも、並ぶ人の数のほうが多かったことですね。
原点にして至高、これが家系ラーメンの元祖なのか。
チャーシュー麵中盛の、オプションは全部普通でお願いしました。
家系ラーメンはカタメコイメオオメ……みたいな呪文を唱えるのが通、みたいなイメージがあると思うのですが、それは二回目からのオプションなのかなと思っています。
まずは限りなく原点に近い形で楽しみたいよね。
んで、実際食べてみての感想なんですけど「原点にして至高」という表現に尽きるな、と思います。
原点の味は思ったより塩気は強くなくて、まろやかでやわらかいクリアな味わいをしているんですよね。
あと、スープが太くてもっちりした麺にしっかり馴染んで絶妙なバランス感覚の美味さです。上手いとも言える。
そして、豚骨スープをすすった後に感じる後味の悪さほっとんど鼻先に上ってこない。全くなかったといってもいいくらい。
「飛びぬけた美味しさ」「尖った個性」みたいなインパクトではなく、「安定感のある食べやすさ、親しみやすさ」みたいな、そつのない質実剛健さにあふれている感じがする。
近所に合ったら間違いなく通い詰めたい味です。
2時間待ってる人の中にはリピートし続けてる人もいると思うけど、なんとなく気持ちがわかる気がするわ。
待ってる間は大変だったけど、店内に入ってからは割とゆったり食事をさせてくれる配慮がすごかったこともポイントが高かった。
ぎゅうぎゅう詰めの店内で腕がぶつかりそうになりながら食事させられるのかと思ってたけど、人の入りを上手にコントロールしてそうならないように、常に店の前に立って状況を見ながら調整してくれているんですよね。
お店からしたら相当な労力かかってると思うけど、こういうのも人気につながってるんだろうなーって思いました。
唯一の失敗は辛ネギを頼んでしまったことだ。
辛ネギをつまむのが好きだったのでついついここでも頼んでしまったのですが、量がすごかった。
しかもちゃんと辛みの強い良いネギを使っていて、それ自体はとても素晴らしいと思ったのですが、ネギの味が強すぎて、これを食べるとせっかくのラーメンの味が殺されてしまうのです。
ラーメンと一緒に食べても、圧倒的にネギが強い。
これは2週目以降のオプションだったのだ。
1周目に食べるには過ぎたるパワーを持っていたのです。
とりあえず半分をそのまま食べて、残り半分はスープの残りで雑炊を作って食べきりました。
美味しいもの同士をケンカさせることになるなんて、なんて切ないんだ。
1時間以上待つだけの価値は十分にあった。
ついに念願の総本山の味を経験することを達成しました。
美味しかったし、原点の味を知ることができたのも嬉しかったな。
1時間以上待った価値は十分にあったと言えます。
機会があればまた立ち寄りたいです。
一生のうちにやりたいことリスト、また一つ達成です。